長年住み慣れた我が家ですが、一番の悩みは冬場の浴室の寒さでした。築三十年を超える木造住宅で、タイル張りの在来工法の浴室は、一歩足を踏み入れた瞬間にヒヤッとする冷たさが全身を襲います。特に一番風呂は、熱いお湯を張ってもすぐに冷めてしまい、ゆっくりと湯船に浸かるという贅沢とは程遠いものでした。脱衣所との温度差も激しく、冬場はまさに命がけの入浴。家族からも「何とかならないの」という声が年々大きくなっていました。また、タイルの目地に根付いたカビとの格闘も悩みの種でした。念入りに掃除をしても、しばらくすると黒い点々が浮かんできます。換気扇を回しても湿気がこもりやすく、衛生面での不安が常にありました。そんな日々が続く中で、リフォームを決意する決定的な出来事がありました。それは、高齢になった母が浴室で滑って転びそうになったことです。幸い大事には至りませんでしたが、冷たくて滑りやすいタイル床の危険性を改めて痛感しました。このままではいけない。家族が安心して、快適に入浴できる場所にしなければ。そう強く思ったのです。そこからは早かったです。すぐにリフォーム会社を探し、断熱性能が高く、滑りにくい床材のユニットバスにすることを第一条件に相談しました。ショールームで最新のユニットバスに触れ、その暖かさや掃除のしやすさ、手すりの位置などを確認し、これなら大丈夫だと確信しました。工事を経て完成した新しい浴室は、まるでホテルのようでした。冬でも暖かく、掃除も簡単。そして何より、家族が笑顔でバスタイムを楽しんでいる姿を見ることが、私にとって最高のリフォームの成果です。あの時、決断して本当に良かったと心から思っています。