床のリフォームでタイルを選ぼうと考えたとき、その種類の多さに驚くかもしれません。タイルは主成分や焼成温度の違いによって、大きく「磁器質」「せっ器質」「陶器質」の三つに分類され、それぞれに異なる特徴があります。まず、磁器質タイルは、石英や長石などを主原料とし、高温で長時間焼成して作られます。非常に硬く緻密なため、吸水率が極めて低く、耐久性や耐摩耗性に優れています。汚れにも強く、屋外の玄関ポーチや商業施設の床など、過酷な環境でも使用されることが多い素材です。住宅内では、特に人の出入りが多い玄関の土間や、水や汚れが気になるキッチン、トイレの床に適しています。次に、せっ器質タイルは、磁器質と陶器質の中間的な性質を持ちます。粘土などを主原料とし、磁器質よりは低い温度で焼成されます。吸水率はややありますが、それでもフローリングなどに比べれば十分に低く、自然な風合いを持つ製品が多いのが特徴です。素朴で温かみのあるテラコッタタイルなどもこの一種で、ナチュラルテイストのインテリアによく合います。屋外でも使用可能な製品が多く、屋内からテラスまで連続して使用することで、空間に広がりを持たせることもできます。最後に、陶器質タイルは、陶土を主原料とし、比較的低い温度で焼成されます。多孔質で吸水率が高いため、床材として使用されることは少なく、主に内装の壁に使われます。色鮮やかでデザイン性が高い製品が多いのが魅力です。床のリフォームでタイルを選ぶ際には、どの場所に施工するのかを明確にし、その場所に求められる性能(耐久性、耐水性、デザイン性など)に合わせて最適な種類を選ぶことが、満足のいくリフォームを実現するための重要な第一歩となります。