和モダンリフォームを完成させる最後の仕上げとして、最も重要でありながら難しいのが、照明の配置と家具の選定です。どんなに素晴らしい内装を施しても、ここでの選択を誤ると、空間のバランスは一気に崩れてしまいます。和モダンにおける照明の極意は、一言で言えば「低さと陰影」にあります。現代的な住宅では天井にシーリングライトを一つ置いて全体を明るくしがちですが、和モダンではそれは避けるべきです。代わりに、視線よりも低い位置に間接照明を分散して配置することで、空間に深みが生まれ、落ち着いた情緒が漂います。例えば、小上がりの下部にライン照明を仕込んだり、和紙を用いたフロアスタンドを床に直接置いたりすることで、足元から光が浮かび上がる幻想的な演出が可能です。また、ペンダントライトを選ぶ際は、竹や木、和紙などの自然素材を用いたものを選ぶと、消灯時でもインテリアの素敵なアクセントになります。次に家具についてですが、和モダンを強調するためには「低重心」を意識することが鉄則です。ソファは座面が低く、背もたれも高すぎないものを選ぶことで、畳に座る習慣を持つ日本人の感性に馴染み、視覚的な圧迫感も軽減されます。素材はフレームに無垢材を使い、ファブリックにはリネンやウールといった天然素材の、落ち着いたトーンのものを選ぶと失敗がありません。ダイニングテーブルに一枚板の無垢天板を採用するのも、和モダンの象徴的なスタイルとして非常に人気があります。一方で、すべてを和風で固めるのではなく、あえて北欧デザインの椅子を組み合わせたり、シンプルなモダン家具を一点投入したりすることで、空間に軽やかさと洗練された「今っぽさ」が加わります。この「和」と「モダン」の配分は、七対三、あるいは六対四程度に留めるのが、最も心地よく美しいと言われています。照明が生み出す影の美しさと、選び抜かれた家具が醸し出す品格。この両者が響き合ったとき、リフォームされた住まいは、まるで高級なモダン旅館のような、非日常の寛ぎを提供してくれる特別な場所へと完成するのです。
照明と家具で仕上げる和モダンリフォームの極意